ーK cafeー
[>>55のような風貌に余りにも似合わない重苦しい自論を脳内に転がしながら進めてきた細い足は、ついにその身体をcafeの前まで運んだ。御曹司のように育てられてきた彼にとって気さくな店主がいるこのcafeが唯一の人脈的オアシスであったが、それでもこのドアを開ける時はいつも唾を飲む。]
「よぉセカイ!らっしゃい!」
『どーも。コーヒーアメブラで。』
[気前良く迎えてくれた店主に対して、無愛想に注文の一言で返事。それが彼にとって最も普通の挨拶で、店主もそれを理解していた。]
[いつもの特等席であるカウンターの左端に腰を下ろす。]
「………リダ………3……4……パーナ」
[彼は四角い小さな箱を取り出し、それを見つめながらまた1人で何かを呟きだした。その表情は先程までの冷徹な表情と比べて生きていた。見つめたその箱から何かを学び得ているかのような光景だった。]
(57) 2014/06/08(Sun) 00時頃