― 昨夜・屋台 ―
[おでんの屋台の前で見かけた白い物体。
いつぞや、ペットショップの窓辺で見かけた不審物体(人間だとは犬たちには認識できていないので、『不審人物』だとは思っていない)だ! と、6頭の犬が警戒するように唸る。
中身がよく店に来て自分たちを可愛がってくれている男だと気付けば、ここまで警戒することはないのだが。
風向きと、おでんとお酒の匂いのせいか、匂いでその事に気づく気配はいまのところない]
ええっと、こんばんは。
………くまっしーがお酒飲んでる姿なんて、奥様方や子供たちに見られたらショック受けると思うから、控えめにね…?
[背中にある口から、イリュージョンのように酒が消える様子にまた首を傾げた。
この時点で履歴書を見ていたなら、店主に『3歳児に酒飲ませないで』と言っていただろうが、まだ履歴書を見ていないのでその程度しか言わない]
おでん屋のおじさんも、こんばんは。
昨夜はごちそうさま、また来るわね。
[そして、その屋台は昨夜食事をした屋台だった。
2日続けて同じものを食べるつもりはないし、何よりも犬たちがくまっしーを警戒しているので、今日は別の屋台に食べに行こうと*]
(56) 2013/12/12(Thu) 15時頃