─回想:星降る夜に願うはひとつの─
[メルヤせんせいはすぐに雷を落とすの>>15
せんせいの声はよく通るからわたしはいっつもびっくりしちゃったわ。
でもあの日は一等にせんせいは強く雷を鳴らしたの。
さすがのわたしもベソをかきそうになったけれど、やっぱり雨は降らないみたい。
代わりに曇り空みたいにしゅんと暗い顔をしていたの]
……触れたいの。みんなの分だけ用意できたら、どこで離れていても繋がっていられる気が、した…から。
[いつもの元気の良さはどこへやら。
途切れ途切れの声でわたしは呟いたの。
月のない夜だった>>18
お星さまは死んでしまったいのちの光だと知ったのは、その時だったかもしれないわ。
メルヤせんせいであっても、星には届かないんですって。
ワクラバせんせいの時と同じね。
せんせいは完璧なまほうつかいじゃない。
救えないものだって、触れてはいけないものだって、あるの]
(56) 2016/10/10(Mon) 01時頃