[>>44ヴェーラムドの変わらぬ声。伝令に昂った感情を、一旦宥める。
そうだ、戦局は──方向性は変わったのだ、異世界から来たチート能力を持つと言う少女によって。頭では選んだ道への異論はない。選ぶからには前しか見ない。
だが、感情が追いつかない。
きっと──きっと、方向性を変えたことを、魔物に、魔族に、臣下に告げたとき、同じような拒否反応が出るだろう。それが手に取るように分かる。己でさえこうなのだ。
マドカの言葉>>45に、視線を彼女へと下ろす]
お前の事情など知らぬ
それを言うならこの世界に生きるものは常にチキンレースだ
ここに居るわたしも、ヴェーラムドも、居ないものたちも
わたしたちがしているのは戦争だ
殺す覚悟のないものは戦場では役に立たない、そういう世界だ
まあその手を染めたくなければ
お前の持つというチート能力とやらでどうにかするんだな
[内容は突き放し気味だったが、声音はそれほど冷たくはない。
言い捨てて鳥を、使い魔を従えながら椅子へと戻る。
しばし、考えるように黙し、目を瞑る。想いを馳せる]
(54) 2013/11/19(Tue) 13時半頃