― →夜/Burger Shop『Dog Yard』 ―[電飾の光で照らされたアシュ・ストリートの街路を両手を上着のポケットに突っ込み男は記憶を探りながら歩いていた。直接話す>>9という事で、その原因とも言える酒場で見た赤いフードの男――タンランを思い返しているとどうにもその顔が気になったからだった。小骨が喉に引っ掛かっているような違和感に眉間に微かに皺を寄せて唸る。出かかっているのに出てこない。そんなもどかしさに深い溜息を吐き、いっそ忘れようと気分を変えるように空を見上げた。夜空にぽかりと浮かぶ月。]
(54) 2015/02/12(Thu) 00時頃