[委員長が、何故自分の料理の腕を知っていたのかは知らない。副委員長である幼馴染に聞いたのか、自分の弁当―所謂『キャラ弁』を見たことがあったのか。何にせよ、彼の判断は見事であったという他ない。委員長からの名指し。何より、一部の(女子の)期待がこもった視線。それを受けて、どうやって断れと言うのだろう。ああ、けれど、それ以上に。高校生活最後の思い出を作りたかったという気持ちも、少しばかりあったのかもしれない。*]
(54) 2015/10/28(Wed) 22時頃