[医師の体は、今までの対魔忍と違って細く引き締まった感触が強かった。筋肉を必要とはしないものの、程よく健康な締まりが心地よい。
こういうのも悪くないですね。などと値踏みしながらその手は性器、と呼びながら臀部にも伸びる。]
我慢?しなければいいじゃないですか。
他に誰も見ていない。初めてのことでもないのでしょう?
[抵抗がなければ尻も揉みしだきながらその反応を伺ってみる。セックスが初めてではない、というつもりで口にしてみたが、果たしてこちらの方は初めてだろうか。
人間が、特に大人の男が必死に堪える表情は耐え難く愛らしい。しかしこんな生き方をしている魔にとって、名を問われるなどとても珍しいこと。一つ瞬きをして、興味深く見つめ返した。]
……知って、どうするんです?
[下唇を舐め、小首を傾げる。揺れる前髪の隙間から、微かに赤が覗き込んだ。*]
(53) 2018/03/01(Thu) 20時頃