― 月が昇る頃 ― [這い寄る蔦亭より戻ってからは、暗くなる空を眺めながら一人遊びに興じていた。 まだ足りないと腕や首にまとわりついてくる触手にそろそろ出ようかと外に出る。闇は深いが、月明かりで人影は見つけやすいだろう。]いい月夜今日はどこへ行こうか。人と会えれば行先は問わないのだが。] ……どうしているかな。 [月が昇る前から熱りを抱えていた宿の主はあの後どうしたのだろうかと興味が沸いて広場の方へとふらり足を向けた。途中に人を見つければ、自然と足は止まるだろうが。*]
(53) 2016/12/07(Wed) 20時半頃