──回想:眩い昼間の、その中で──[冬の夜から始まった、醒めない夢の中にいるような日々。>>3:207重たく静かな夜に比べて、昼間の世界はあまり意味を持たなかった。雑音の溢れる中で、ただやんわりと笑って流すだけの時間。だけど、秋野は文化祭実行委員に立候補してしまった。いいなぁ。そんなささやかな好奇心で飛び込んだ場所。>>0:306 >>0:307それが、思いの外、秋野にとって大きくなってしまったことは、幸か不幸か果たしてどちらだったのか。みんなで協力してひとつのものを作り上げる、眩い日々の、その中で。小さく緩やかに、だけど確実に、昼間の世界が、秋野にとって意味を持ち始める。それは、ともすれば──縋り続けた夜に、匹敵するほどに。*]
(52) 2015/06/26(Fri) 19時頃