━━━━住宅街の中のある家━━━━
[再び例のバイブレーションで目が覚める。ああ、あの時の感覚が蘇る。確か時間はもう少しあとだっただろうか。初めて人を切り裂いたのは。手に未だ残っている。彼は今も生きている。しかし、自分の所業は覆りはしない。あのゲームで自分は━━━━]
…考えるのやめよ…。
[無事に朝を迎えられているということは誰もこの中に入らなかったということだろう。まぁ、チェーンもかけておいたし当然ではあるだろうが。]
…さて…と。
[メールに目を通す。死亡したあのボウガンの男は本田というらしい。視線をもうひとつに向ければ小さく舌打ちする]
…古日?…コーヒーみてぇな名前だな。…それと、坂東伊織…か。…ちっ、ハズレ…ね。
[昨日の話が嘘でなければあながちハズレではなかったかもしれないが、ハズレと見てもいいだろう。残りの人数は11人。そのうちの二人は考えないことにする。]
…起こすのは酷か…。
[部屋を移動すればまだ眠っている従兄弟を見つける。起こさずにとりあえずこの家を物色していくことにしよう。食料や救急セットなんかは見つかりそうだ。…包丁のたぐいは、なくなっていたが。]
(52) 2014/12/10(Wed) 18時頃