[音にすると男自身の声がやたら塞ぎこんでいたので、気分を切り替えるために顔をあげて手を振った。] つまらない愚痴を言ったな。 忘れてくれ。少し疲れてたんだろう。[話題をそらそうと、霞のさらに向こうへ注意を向ける。] あっちには何があるんだろうな。 帰り道があるといいんだが。[テーブルの近くにいる、知っている顔によく似た男二人も気にはなるが、周囲を散策するのもいいかもしれない。そう考えつつ、じわりと広がる不安からは意識をそらそうとした。]
(52) 2017/05/03(Wed) 21時頃