192 【R18薔薇】対魔忍キルロイ


【人】 懐刀 朧

[何かを覚える、というのは疲労を伴うものだ。
それが本来の手順を踏まず、脳に無理矢理書き加えられるものなら、尚更疲労は大きくなるだろう。
故にキルロイの身体状況を見ながらの実験になったのだ。
ただ書き込めば良いと主張していたキカにあれこれと説得を試みてここまで譲歩させたのだ、というのはキルロイには知る必要のない話だが。

呼吸に乱れがある。言語野に混乱を来たしている気配はあるが、それはどちらかというと記憶媒体の問題だろう。
突然増えた情報量の伝達が上手くいっていないのだと予想する。
それならば、時間が経てば解決する。
首を振る動作が出来ているのだから、認知能力と運動能力は損なわれていない。
計器も異常を訴えてはいないから、問題はないだろう。

一通りの観察を終え、ま近くで観察しながらキルロイの状態が整うのを待つ。余計なちょっかいをかけずにいたのは、今の己が研究者であるからに他ならない。]

 ……どう?話せる?

[そう声を掛けたのは、ちょうど3分後だった。]

(51) nico 2016/06/19(Sun) 02時半頃

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