[小瓶を手で包み込み、目を閉じてありったけの力を注ぎ込む。
人を癒すのとは勝手が違うのか、いつもとは別の感覚にとまどうものの、不調などはあまりないようだった。
むしろ、血が目覚めるような、不思議な感覚。それにのまれるぎりぎりのところで手をはなせば、その薬は白く輝いていただろうか]
これ、で。いいのでしょうか。トレイルさん、確認を……。
[カリュクスには薬のことはわからない。力を注いでみても、それがどんな変化を起こしたのか、見て取ることはできなかった。
トレイルに小瓶を差し出すと、すこし息を整える。気持ちが落ち着けば、あることに思い至り]
ですが、問題があります。私たちは、その計画の主を知りません。
薬ができたところで、使う相手がわからなければ、どうしようも……。
[そもそも、その話はどこまで伝わっているのか。村の情報をよく知る人物でもいればいいのだけれど。
そういえば、先ほど頼んだ言付け>>33はどうなっただろう。彼女には伝わっているだろうか。
ここの看板娘である彼女なら、そういった人物に心当たりがあるかもしれないと、そう思って辺りを見回した]*
(51) 2017/08/20(Sun) 21時頃