あっ、[手紙を燃やす炎の中に自分の手がある事に気付いて、少女は魔法を解除してその手のひらを見つめました。指先は少し爛れ、真っ赤になっていました。少し火傷をしてしまったようです。その手をごしごし、ローブの裾に何度も擦り付けると、鼻唄の続きを歌いながら学校の中へ。痛みなど感じていないかの様に、火傷で爛れた手のひらで箒を持って。…いえ。実際、家族から『欠陥品』と揶揄される少女は、“痛みなど感じていない”のでした]
(51) 2016/02/09(Tue) 20時半頃