―午前/大衆食堂『森の真珠』―
[トレイルが取り出した小瓶>>44を見て驚く。いったい、いつの間に。そんな短い時間でできるようなものなのか。
よく見れば彼はだいぶくたびれている様子で、きっと無理をしたのにちがいない。いつもは薬をもらう立場だけれど、今は彼の方に薬を渡したい気持ちになって、でもそんなことができるはずもなく。
とにかく、今は目前に置かれた薬の小瓶を見つめて]
これが……その薬なのですね。
[彼は力を貸してくれと言うけれど、カリュクスはそれにすぐ答えられなかった。
もし。もし、あのとき、これがあれば。そう思わずにはいられなくて。
でも、まだ終わっていない。人狼はいる。これがあれば、その姿を見、その存在を知ることができるだろうか。
あのとき彼女が――リッキィが、救いたかったものに、今度こそ手が届く?]
……わかりました。私が、やってみます。
[その問いにはまだ答えが出ないけれど。でも今、逃げる選択肢などない。私は知りたい。己の目で見たいから]
(50) 2017/08/20(Sun) 21時頃