─魔王城─
[到着>>25。乗っていた金狼は「好きに使え」とマドカへそのまま付けさせた。
異世界から召喚されたマドカを勇者として認識したサイモン軍の残党の語りは既に伝えられていて、そこに更に王国側に現れていた偽勇者を討ち取ったと知らされた魔族や魔物は勢いを増した。
この勢いのまま人間どもを滅ぼしてしまえと声を上げるものも多かったが──それがお前たちの未来に繋がるならやぶさかではないが、と言葉を重ねて宥める。納得するものも、しないものも居るだろう。
だが、人間側の希望である勇者がこちらに味方している、だからこそサイモン軍の残党は敗走を免れ、そして偽勇者も斃れたのだと。そう、受け取ってくれるものも多かった。
まだ魔王軍としての感情は揺れてもいるのだろうが、団結しつつあると雰囲気で察せた]
……ご機嫌麗しく、王女ホリー
[城主の間、呪いに囚われ身動きのできない王女に言葉を掛ける。
椅子に座り、目を瞑る。勇者を討ちに行く前に放った斥候の視界を追う]
(50) 2013/11/23(Sat) 17時頃