―エリアスの部屋―
[幾本もの触手に囚われた少女を視姦する瞳はいつしか、二つきりではなく数え切れないほどになっていた。室内に伸びた飴色の触手が生み出す緑の瞳が、エリアスの一挙一動をつぶさに見つめている。
無論、それは彼女の裸身を這うものの上にも。
花苑の入り口を、ずるりと凸凹を宿した触手が渡っていく。間近から目にした彼女自身の様子を、エリアスにも伝えてあげようか。]
本当に一杯、感じて、気持ち良くなってくれてるのね。
エリアスちゃんの其処ったら、はしたないくらいに涎を垂らして。だらしなく口を開けそうになってるんだもの。
[揶揄する調子で口にしながら、わたしはベッドに膝立ちになる。人型を保った右手を自分の胸に押し当てた。軽く下に撫で下ろすと薄黄色のドレスは自ら脱げ落ちて、裸身をエリアスの眼前に晒す。]
でも、それでいいの。
気持ち良いということは、生きてる証拠。
痛いのだって苦しいのだって、生きているから感じられるのだもの。
[エリアスに"お仲間"になってもらうためには、彼女の内にある"欲望"を導き出してあげなくては。つんと上向いたたわわな乳房の先を自分で弄りながら、甘い吐息を洩らした。]
(50) 2016/12/09(Fri) 21時頃