ー自室ー
んぇ…あっ、ひゃい!
[頭の中に響く呼び声は、どうやら夢ではなかった模様。
慌てて飛び起き、見られているわけでもないのにベッドの上に正座。通信相手の忍び笑いを察知して、顔が朱に染まる。]
ご、ごめんなさ…じゃない、失礼しましたっ!
えっと、お急ぎのご用命ですか?
[上官が告げたのは、先だって完成した爆薬の件。威力はさほど高くないが広範囲に拡散でき、敵の足止めと感知を同時に行うことが出来るタイプのもの。
その試用許可が降りたのだが、使用方法に精通した者による設置が条件だという。]
…わかりました。行って参ります。
[告げられたテストの舞台は1(1.南方、2.東方)。最前線ではないが、いつ敵の手が迫ってもおかしくない陣地のひとつ。
不安と恐怖は隠して、即座に同行を了承する。作ったものの責任を負うのは、当然のことだ。]
(50) 2014/07/12(Sat) 18時頃