[ 明之進の部屋に蠢く触手達の眼球が、きょろりと回転し、あるいは瞬くように収縮した。粘液に覆われた幾つもの球形の表面に、二人の姿が映る。]
そう――それから、もしかしたら。
恥ずかしくされるのも、気持ちいい。
だってメルヤ、始めはいつも、"いや"って謂ってたじゃないか。今はこんなに、気持ちよくなってるのに。
[ 少年の指がメルヤの腹部を撫でる。指の腹で柔らかく擦すり、次いで爪の先を軽く滑らせて。]
メルヤが抵抗するのは、いつも、本当は気持ちいいこと。気持ちよくて仕方なくて、癖になりそうで怖いこと。
でも、言ったよね?
大丈夫。怖いのも、怖くないって。
[ 先に言い置いた布石の言葉>>13を繰り返して、ほころびのはじまりとなる一言に>>42紅の瞳を細めた。]
もっと、……くすくす。
もっと……どうしてほしい?
[ 残酷にも、黒は引き 抜かれてメルヤ自身を解放するのでなく、より奥へと押し込まれていく。回転し、凹凸でざらついた表面を擦り付けながら。]
(48) 2018/03/04(Sun) 01時半頃