― →階段上 廊下→独房15―
[めしり、ぱき、ばき、ごり、
痛々しい音を傍らのアイリスは聞くかもしれない。]
[内側の機械化を終えた身体は残された全ての身体を機械にする。
血も涙も流さない、まさに殺戮兵器を作り上げようと成長する芽。
右だけでは足りず、右半身も左の肉体も全て機械へと かわる。
身体を襲う痛みが、まだ生きていると、理性を保たせる。
身体を機械にかえながら、廊下をアイリスと共に歩き彼女の部屋へと連れていく。
他に行く場所があると言うのなら止めることはしない。]
[傷が癒えるまで休むべきだと、機械は言う。
最後の仕上げのように、白銀の機械の肉体を人工皮膚が覆っていく。
外から見れば、人と何ら変わらない姿。
アイリスがこれを見て例えるなら、きっと、ターミネーターだと言うだろう。]
[機械は言う。
10分後に戻る、と。
そう言えば部屋を後にする。]
(48) 2012/04/17(Tue) 11時頃