154 【R18】さよなら、ばいばい、またあした


【人】 奏者 セシル

― 間の世界・廊下 ―
[何秒か。あるいは、十秒とちょっとの、沈黙の時間。
二人の目線はまっすぐに交差したままで。

答えを待つ早瀬と、何かを言おうとする加賀宮のふたり。
しっかりと握った拳を動かさない早瀬と、わずかに震える加賀宮。

そうしていると。

加賀宮の表情が、音もなく歪んで。>>45
そこから漏れ聞こえてくる、悲痛な声。>>46

えっ、と驚くような表情を、加賀宮は指の隙間から垣間見ただろうか。
どきりと心臓がひとつ、跳ねる。

何故彼がそんなに悲しそうで、苦しそうなのか。
ただ、わからない、という思いばかりが渦巻く。]

(48) 2015/04/07(Tue) 22時頃

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