ー快楽の園・アトリエー
あ、ああ…久しぶり。
[日数としては最後に会ってからさほど経っていないはずである。なのに久しぶりという挨拶がその場にそぐう気がしたのは、多分互いに変わってしまったからだろう。]
ああ、プチは俺の言うことなら聞くはずだ。
[大した確信もなく言った。肖像を描いてやろうとしているのだから、まったく意向が無視されるということはないはずだ。
大丈夫だよと苦笑するモンプチを振り返ると、持ち上げて胸に抱えて抱きしめた。大事に大事に。]
あー…。
[悪びれもせずにされたホレーショーの告白に嘆息する。
八年間兄の消息を気にしながらも知ろうとしてこなかった。しかしホレーショーがこういう道を選んだのなら、兄もまたあのあと自害をしたのだろうと察せた。]
おめでとう?
[それがかける言葉として相応しいか分からないが、ホレーショーの気持ちを知っていたヴェスパタインはそう言った。]
(46) mikeru 2014/07/02(Wed) 18時頃