[僕の質問に返ってきたのは、また怒鳴り声を混ぜたものだった。人間の体というものは唐突な音には反応を示すように作られていて十三という歳を過ごした僕の体も、例外ではない。肩を跳ね上げるほどの反応はなかったにしろ、煤けた蘇芳は一度少し丸みを帯び。そしてまた、目の前の妖怪へと注がれている。] 君たちは妖怪やら化け物といった種族。 僕は人間で、君たちはしきたりか何かで人間を丁重に扱う。[反芻したのはその事象を僕の中に落とし込むためだ。決して故意に神経を逆なでするような行動ではない。] 君が信用に足るかはさておき、理解はした。[睨みつける左半面と、穏やかに笑う右半面。僕は岩のような無表情で、低い位置からそれを見上げている。]
(46) 2013/08/28(Wed) 21時頃
sol・la
ななころび
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