[まずは噴水を目指して、そこから家に帰る。無駄の多い道のりだなぁオイ。そんなような事をうだうだと喋りながら帰宅する途中。]
[セシル、駈けろ!]
[『急にどうしたの』とのんびり尋ねながら、言われた通りに駆け出したセシルの前に、十字路。左に跳ねろと指示を出せば、その通りにセシルは動く。タイミング良く月が雲に隠れた。向かわなかった右に向かって雪虫を投げさせて、セシル自身は左の道を進ませる。『ひとかげ鬼ごっこ?もうそんな年じゃないけど』状況が理解できないらしいセシルは、昔やった遊びについて喋ったが、トカゲは尾を振ってみせた。いや、なんかヤバい意識が後ろに居た。追ってきたかこなかったかも、人か人でないかも、俺には解らなかったが……。]
ふうん?
ぼくは何も感じなかったけどな。
[即座に口に出して喋るのをやめた奴が、何を言ってやがる。そう文句を言うが、セシルに気にした様子はない。]
(45) 2011/09/26(Mon) 15時半頃