[ジョーを挟んで隣に座ったラディスラヴァをちらとみやって、ぺこりと頭を下げる。
なにせ妹の交際相手も知らなかったぐらいだ。
ラディスラヴァとは仲がいい友達だ、と軽く聞いているぐらいで、一緒に飲んだことはない。
原稿が出来上がった、と上機嫌なジェニファーに、いつもなら「おめでとう」と一言ぐらい言ったりするものなのだが、男は急に口数が少なくなった。
一気にグラスを煽って、次にジョーと同じものを頼む。
朝まで飲んだとしても人一人担いで帰ることができるぐらいには、酒には強い。
ラーメンは美味そうだ、と思いつつも。
ジョーが頼んでくれていた牛すじ肉のブルーベリー煮が出来上がればそちらへ手を伸ばす。
柔らかくなった牛すじと、ブルーベリーの酸味と甘さが、辛めの酒とあってちょうどいい。この店の裏メニューであり、義弟共通の好物でもある。
やがて、酔いつぶれてしまったジェニファーを送ろうと。>>33
ジョーとラディスラヴァがラーメン屋に行くなら、そこで別れたろう。]
(45) 2013/12/08(Sun) 04時頃