[学生の本分は勉強だという言葉はもちろん聞いたことがある。ノックスが学園生活=授業と考えたらしいことも、まあ自然の流れだとも思う。
けれど、ラルフは27歳。学園生活を懐かしむ立場だ。そして、その立場で学園生活を振り返ってみれば、思い浮かぶのは授業風景ではなくて。
ルームメイトと一緒に、食事をしたこと。
菜園で野菜の収穫をしたこと。
友人の部屋でゲーム大会をしたこと。
そんな他愛もない思い出ばかりが「学園生活」として思い出されるのだった]
ノックスが勉強をしたいんなら、もちろんそれでも構わないんだけど。
きっと、無理にしなくてもいいと思うな。
多分、この艦の中で、自然にやりたいことをやればいいんだと思う。
私たちをここに呼んだ人が見たいものは、多分そういうものだと思うよ。
[真剣に考えている様子のノックスに、穏やかにそんなことを言うのだった。
そんな自分は何がしたいだろう?
とりあえずは……そうだ。どこかで温かいお茶が飲めたらいいなと思う]
(44) 2016/11/29(Tue) 01時半頃