[ 愛おしい少女が漏らす反応は酷く男を煽る。喘ぎ、震える身体、溢れる涙。苦痛も快楽ももっと与えて、色んな彼女が見たくなる。
優しくて、何でも許して、受け入れてくれる。
怒りのまま壊しても、興味のまま壊しても。
これ迄そんな存在、誰ひとりいなかったから。
いるわけなかった。普通は気分を損ねたらそこで関係はお終い。壊したら二度なんてない。
そう、それが普通のこと。
目覚めた少女の綺麗な手が、薬指だけ不恰好に長い。それでも彼女が喜んでくれれば、男も笑みを浮かべる。
女の子なら指輪の方が普通は嬉しいだろうに。]
………………。
[ 普通なら切断した指はくっついたりしない。ましてや他人の指がまるで生えたかのようにぴったりと。
そも、人は何度も生き返らない。この幸せが長く続かないこと、きっと理解していた。賢い少女ならば、自身よりもっと深く、とは推測の域を出ないけれど。
でもまだ気付かないフリをして。彼女と手を繋いで白い部屋へのんびりむかう(>>23)。束の間の幸福を噛み締める。それは赤い扉を潜る時も(>>27)。不恰好な指同士を絡めて。*]
(43) nagaren 2016/03/07(Mon) 13時半頃