[それでも、この世界にいることで家族への補填があると明言されたのだから。
家に帰ってお人好しの親の心配をしながら道具になるよりも、充分な恵まれようだ。自分で、選んで決めたのだから]
それに、嘘じゃ無かったもの
[想う。怖い仮面の王子様のような優しい人のことを。
衣装室での悪戯>>29も、背中を撫でた手の優しさ>>30も、思い出すだけで胸を温めるよう。
だから、この思い出は、お守りだ。
挫けたりしないように、暖かさがあると忘れないように。
怖い声で守ってくれた>>32ことも、忘れないようになぞり思い出してから、手すりを離れる]
さて、私もまた人の目の中に行かなくちゃ。
どんな力関係があるのか、見ておかないとね
[ひらりと身を翻し広がるドレスの裾は鎧のように艶やかに。
従者にもらったカクテルの色はドレスと引き立てあう鮮やかな橙を選び。
少女は再び、歓待室へ向かうだろう*]
(42) 2018/11/28(Wed) 00時半頃