― 回想・いつかの訓練場>>31>>32 ― ……痛、ってぇな。[不遜な態度や目つきは生まれつきだった。正さなかったこちらも悪いが、厳しく注意する大人がいなかったのは、時代のせいだろうか。社会は、そんな四井をつま弾きにした。そんな社会でも、守りたいことに、変わりはなくて。この世界に飛び込んだものの、現実は社会とさして変わらない。いや、それ以上に卑劣だ。小さな事で除け者にされ、馬鹿にされ、意地の悪い虐げにあう。男社会なのに、こうも小さい。なんだか、馬鹿みたいだ。訓練での怪我は日常茶飯事。誰も問うたりしない。目を閉じてやり過ごそうとした時に、その声は響いた]
(41) 2016/06/04(Sat) 12時頃