[控えめな忠告は、彼女>>35には聞き入れては貰えただろうか。
どのみち自分に言えることなんて限られてはいるだろうから、曖昧に言葉を濁しては、別れを告げることになったのだっけ。
自分も目的を果たさなければと、並ぶ商店と人々の間を、縫うように抜ける間。
連れだったふたりの男性>>19>>21を視界の隅に留めては…珍しい組み合わせもあったものだ、と。ほんの少しの間、凝視してみたり。
青年の方は先程、どうにも複雑な面持ちで別れたばかり。
もう一人の男の方は――仕事柄、何度も世話になったことはあったはずだけれど、…本能的、と言うべきか。
人相にそぐわぬざっくばらんとした振る舞いには、無意識の内に身構えてしまうものだから、自ら声を掛けるのは憚られる。
――そんな訳で、彼らからも早々に視線は外して。
人混みを避けるように、歩を進めることになっただろう。]
(40) 2015/04/08(Wed) 02時頃