─ 破片を残した者達との語らい ─
[トレイルに紡がれた言葉>>31に、其れは口許をへの字にした。
礼を向けてくるヨーランダ>>37にもそれは同じで、人の感性や感情はやはり違うのだと、けれどこんな戯れ事をしなければ得られなかった知識をひとつ蓄えた。]
「『だから、願い事を叶える役割なんてないんだってば』」
[礼を告げる二人にはやはり理解出来ないと言う様に裸足の足をひとつターンさせ、そうしてふわりと、黒い蝶を彼らへと手向けた。]
「ここでやり残したことがあれば、少しの猶予くらいはあげるよ。それに触れれば、後は元の世界。
もっとも、死すべき未来から外れた生だけども。
ここの記憶を持ち帰るのは自由、忘れたいと願えば忘れられるし、願わなければそのままだ」
[それだけ残して、そうして其れはこの身体に少年と少女の魂を宿らせる最期の時を紡ぎに行く>>*1]
(39) 雪夜 2014/07/21(Mon) 22時頃