[通信機から、ラルフの声が返ってくる。>>38
亀吉が怪我をしたという報告は、彼にショックを与えたようだった。もしも襲われていたと知ったら、受けるショックは計り知れない。
通信機越しに動揺が伝わってくる。
その声は、思ったことを素直に吐露する、普段のラルフのもので。少しの安心を覚えた。
―― 本当はもう、手遅れになっているとも知らずに]
ああ、ごめん。今は、会議室にいる。
亀吉さんは……
重傷じゃ、ないと思う。戦えるだけの体力はあった。
ただ、肩を怪我して。オレ、医療系知識ないからアレだけど。
朧さんとかに見せたら、分かんのかな。
ん。怪我させたのは、へクターさん。で、合ってる。
[なるべく落ちつかせるように、質問に答える。
医務班ではないから詳しいことは分からないが、亀吉に戦う気力があったのは事実だ。そこまでの重傷ではないのだと思う。
そこまで伝えたなら、亀吉の方へと近づき、乱れた着衣を整えようとする]
(39) 2016/06/11(Sat) 16時半頃