…申し訳、ございません。
守る立場でありながらこのような失態、
どう詫びればいいのか。
[>>35>>36私の事など気にかけずとも、貴女は自分の身を大切にしてくれれば、それだけでいい。
傷を負ったのは彼女の方だと言うのに、それでも、小さな朱は慈愛に満ちて。
遠い昔、あの時のように力を失って消えていく訳で無い事を知れば、僅か平常心を取り戻したか。
もう二度と傷つけまいと、そう誓った筈なのに。
酷い後悔を抱えたまま、倒れる彼女を抱くのはこれで二度目。
《観測》の眼は閉じ、《解析》の結果は数が足りぬ。
空いた三位の席はあまりにも大きく、《記録》の身には酷い負荷がかかって居ただろう。
「やり直せる」と、励ましの言葉>>37に力無くもやっと笑んで見せて。
それでも歴史書は、自身のページのめくり方を知らない。
本は所詮、本。
閲覧者がいなければ、ただの重い紙の束。]
(39) 2014/11/17(Mon) 17時半頃