[そうして。ハワードの返り血に染まる白いハンカチをどうするべきかと手の中で弄びながら、男は厳しい表情でこちらを見るトレイル>>23を見上げる]
冗談を。
──俺の様を見てみろ。[言って、男は視線を止血を施したばかりの肩へとやる。未だずくりと、まるでそこだけ別の心臓が与えられたように痛みで疼く傷口]
負傷者を置くのは、弱点を晒すようなものだ。
捨て置くのが、生き延びる為の定石だろう。
[生きてもらう為に彼の甘さを今だけ捨ててほしくて、敢えて冷たく落とした。
けれどその後向けられた言葉>>24は当然耳に入っており、どう答えていいか判らないままに男は深く嘆息する]
待ちぼうけになんてしないんだろう?
言葉通りじゃないか。
[2人の元を離れる前に告げられた言葉>>3:43を己の声でなぞり、小さく笑う。
そうしてトレイルを、そしてヨーランダを見た]
(38) 2014/07/17(Thu) 22時頃