新作、発表だと―――…![ぶるぶる震える手の中で揺れるのは毎号きっちりと購入している小説雑誌。戦慄く指先に支えられている雑誌はブレブレで文字もはっきりしない。だが、そこに載る名前には感慨以上の歓喜を覚えた。自室で正座して読み耽っていた雑誌の最終ページ。そこには彼女>>2の担当が掛けた盛大なプレッシャーによる新作広告が打たれている。荒くなる呼吸を抑えるように前屈み、一度、雑誌を拝んでから、弾かれたように立ち上がった]
(38) 2013/12/04(Wed) 19時半頃