95 天国に一番近い島


【人】 若者 テッド

-回想・夜中-

[もう何時か分からなかった。
がむしゃらにシーシャへ治療を施す。
出血を止め、傷を縫合し、失った血液が戻るように輸液―――つまり点滴を打った。
あとは自然治癒に任せるしかないが…それすらももどかしい。
一日では目を覚まさないかもしれない。その間、点滴か経口補水液を与えるしかない。]

『塩…持ってきました…!』

[ウェーズリーが息も絶え絶えになりながら買ってきた食塩を机の上に置く。
男に食塩と水の配合を指示しながら、テッドも次は経口補水用に器具を差し替える。]

(……器具の使い回しは避けたいが…!)

[それでも、数の限られているストックの中から1回ごとに使い捨てるわけにもいかず。
洗って乾燥させるのも、やがて追いつかなくなることは目に見えていた。]

[夜が明けるころには、ウェーズリーが疲労困憊で眠り込んでいる横でテッドがシーシャ治療を終え、看病を続けていた。]

(37) 2013/09/13(Fri) 22時頃

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