事務室前、職務室―チャールズ先生と
[ミサの前、礼拝堂へ向かおうとすると何やら職務室が騒がしい。昨日の事を思い出して足を踏み入れれば、事務室から出てくるチャールズ先生が目に入っただろうか。
もしかしたら、先生の表情が陰を携えていたかもしれない。]
チャールズ先生。おはようございます。
なにか…あったのでしょうか…今日のミサは…?
[まさか昨日以上の悲劇が起きたとはまだ知らない。嫌な予感ばかりが心をよぎる。先生の口からそれを聞いてしまったら、自分は次の句が紡げない…そう思った。
慌てて、次の言葉を重ねるように。]
あっ…あの!その前に。先日預かって頂いた古書倉庫の鍵を
いま一度貸して頂くことはできるでしょうか!
[もし、何故かと問われたのならば、ミナカタが"見つけた"と、"救いたい"と言う悪魔に憑かれた人が居ること。倉庫内の知識に一縷の望みを託していることを伝えただろう。]
今、俺の手元にある悪魔祓いの書は術者にも享ける者にも死が及ぶというものばかり。
どちらも、或いはせめて、片方だけでも。命を留める法があるのなら探したいのです。
どうか、お許しを頂けないでしょうか。
(37) 2014/06/25(Wed) 17時頃