―少し前・廊下―
[廊下を歩いている途中、足音が聞こえた気がしてそちらに目を遣った。>>36
肖像画を見て少し怯んだ表情を浮かべているその少女は、黒を基調としたゴシック風の衣装に身を包んでおり、ジリヤとはまた違う意味で人形のような印象を受ける。
年は自分と同じ頃か、少し下くらいだろうか。
さっきの独り言を聞かれていたのかと思うとちょっと恥ずかしくなって、ぽりぽりと頬を掻いてはにかんだ]
こんばんは!
そのワンピースすごく綺麗ですね!
まるでお人形さんみたいで、ちょっとびっくりしちゃいました!
貴女も吸血鬼を見に?
あっわたしメアリーって言うんですけど。
やっぱり大人の人が多いみたいだから、他にも同じくらいの女の子が居て嬉しいです!
良かったら仲良くしてくださいね!
[照れ隠しも入り、完全に年の近い同性に対する気安さで話しかける。まさか女装少年だなんて思いもしていないようだ。
そのまま廊下を進み、やがて彼が彼の友人を見つけ入口付近に向かう>>36までは同行するだろうか*]
(37) 2014/10/08(Wed) 13時半頃