[ 口では理解を示しながらも、心の中はこの荒れようである。この少女は基本的に他人のことを信用はしないし、少しでも良い所を見つければそれを妬むのだ。
彼女が一度自分の部屋へと戻ってわざわざ書類を取ってきて渡してきたようなら>>29、資料に目を通した。]
…………。
[そして、妬む少女はすぐに気がついた。
この三人分の資料はいずれも年代がバラバラで、特に三人目は未来の日付まであるということに。
それからゆっくりと顔を上げて再び資料室の方を見遣った。……そこには、遠目からでも乱雑に資料が置かれていることがわかった。]
そう、そうね。確かに年代が違うわ。
私が生まれたのは1998年だもの。けれどこの人は2100年以降に生まれているみたいね。
けれど、ああもしかしたら……
もしかしたらあそこには……あ、あ……
あそこには、いろんな犯罪者の罪の記録が…ある……?
[ 黒髪の女は真っ直ぐに少女を見つめていたらしいが>>30、その視線には気づかなかったようだ。人の目を見て話す、という当たり前のことを忘れてしまうほどには、この少女は既に壊れて』いる。ただ手元の資料と資料室を見比べてブツブツと独り言を呟いていた。]
(36) 2016/02/25(Thu) 20時頃