―雷鳴の後―
ととっ…みんな大丈夫かい?
[藤真はついてきただろうか、どうか。
とりあえず大部屋を覗いて、学生たちの無事を確認しようと。何人かはいるようだが、見えない生徒も多い。
ちらりと視線をめぐらせれば日向の姿が見えた。彼がいるなら大部屋については大丈夫だろう。]
僕はちょっと晴井君の様子をみてくるよ
ただでさえ寝込んでるのに、ビックリして気絶しちゃうかも
[指しているのは2年生の晴井という部員のこと。
合宿にきたはいいものの、なにやら急に気分が悪くなったといって一人小部屋で休んでいるのだった。]
そういえば來島君、お呼びみたいだったよ
…って、もう行ったみたいだね
[一度出かけた部屋へ、首だけのぞかせて告げるのは先ほどの悲鳴のこと>>2
そう見回したものの、來島の姿はもう見えず。
密かに翡翠が不安にゆれる。入れ違いだったのだろうか?
気づけば、向かうのは晴井のいる小部屋ではなく、炊事場の方へ――**]
(36) 2015/07/04(Sat) 02時半頃