[愛梨と言う子がその後どうなったかまでは知らない。
彼女の含みのある笑みにやっぱり心当たりは的を得ていたようで、少しだけ関わりのある彼女に親近感などが沸いた。]
ううん、もうずっと昔のことだし・・・
悪いのは私の方だったしね・・・。
幸せになってるといいけれど。
[当時は罪悪感を持っていたから会ったらあったでもいいのだけれど、こう・・・会いづらい気持ちはあった。いないのは幸いだった気はする。]
いたらいたでせっかくだし話とかは聞きたいわね。
私ずっと日本にいなかったからどうなってるとか全くわからないの。
[呟く彼女を見て校門を見る、自身を伺うようなその気配は感じてはいたが、今木はその背格好からか視線を浴びるのはなれていた。
永久の視線もその類のように感じてさほど気にしてはいない。
そんなときにふと電話の鳴る音。
いまだ折りたたみの携帯電話を取り出すと、それは母親からの電話だった。]
(36) 2017/01/26(Thu) 23時頃