[ほっとした空気を感じた気がして>>@29相手の顔を見るが、変わらず無表情のままに見え、気のせいかと首を傾げた。
名簿にある旨を伝えられ、近道をすると脇道に入られればその後ろを歩き始める。
獣道と呼べそうな道を目の前の彼は慣れているせいか、まるで平坦を歩くかのように進んでいく。
もしかしたら、自分が不馴れすぎるだけかもしれないが。]
……すみませんが、少し速度を遅めてくれませんか
不馴れなもので……
[時々こちらを伺うように振り返ってくれるが、こちらは姿を見失わないようにするので精一杯だった。
職業柄体力はあるはずだが、このような不馴れな場所だとすぐに疲れてしまう。
速度は少し合わせてくれただろうか。そのまま歩いているとやがて入り口が見えた。
さすが近見と言われただけある。
もっと掛かるだろうと予測を立てていた距離が9分で着いた。]
(34) 2014/11/01(Sat) 00時頃