[そうして席の近い三人で話していると、名を呼ばれ。 >>8 なんだろうか、と小首を傾げて促すと…]
…………!!
(ウサチャ… うさぎ…!!)
――え、あっ…
[好きなら、という問い掛けへの答えに大いに詰まる。
好き。なんだろうか、自分はやっぱり、あのカワイイうさぎ柄とかそういう…]
…ああ、ええ…と、――
[その時、狼狽える多院の脳内にまたもやダンディな紳士が現れた。『ムッシュ多院、己の心を偽ってはいけない…素直に。さあ、その可憐なキルトの天使の前で、思ったまま…正直に…』本当に誰ですか。だが、元来好きだと思ったものには誰に何を思われようと貫く性質だ。多少の気恥ずかしさに若干赤くなり目をそらしつつも、ようよう口を開き]
…うん。ああいうのが、好き、だと思う…。――って、え… いいのか…?
[倉島の提案に、それこそ貰い過ぎなんじゃないかと思う。けれど、先ほど自分が言ったよう、こういうのは気持ちだ。それを、無下に断る気にもなれず]
…その。倉島の、迷惑でなければ…どんなものでも。…手隙の時にでも、作ってくれたなら。…頼んで、いいか?
(33) 2017/02/09(Thu) 01時半頃