―5月9日午前9時、役場前―
>>28、>>29、>>30
マリーちゃんの…気持ち……?
[ローズマリーにこの場から離れるように促され、マドカは恐る恐る、握っていた手をそっと離した。温もりから離れた手が震える。それからマドカは、涙を貯めた目でナユタをまっすぐに見つめた。]
ねぇ、ナユタ君…。マリーちゃんは、迷子になってた私や、怪我したミルフィ先輩を助けてくれたっす。
ハンカチ貸してくれたし、出してくれたお茶もすごくおいしくて…、すっごく優しいお姉さんで、大事な大事な友達なんすよ…。
だから、だから…。
お願いだから…酷いこと、しないで…。
[涙をボロボロ零しながら、ゆっくりと1歩、また1歩とローズマリーから後ずさる。充分に距離があいたところで、気の短い機動隊員に腕を掴まれ、マドカは役場の敷地外へ連行されて行った。その視線は最後まで不安げにローズマリーとナユタを見つめていた。]
(32) 2013/08/05(Mon) 01時頃