― 昨日、カフェバーにて ―
[やがて出てきたサンドイッチは、細かい注文をいれなかったにも関わらず、見事に好みの味で揃えられていた。>>8
一口にたまごサンドといっても、種類は多岐にわたる。
どれも好きだけれど、ちょうど今は、ふかっとした卵の柔らかさを望んでいた。ゆで卵でもオムレツでもない柔らかさ。ほんのり甘い厚焼き玉子に、ちょうどよい塩気が海を思い出させるパストラミビーフ。
それらを包み込むパンの香り高い小麦の味に、気に入りのタトゥーを褒められた上機嫌は、天井知らずだ]
背中はまだ
腹とか足は入ってるぜ
[ハーフパンツの裾をちょっとだけずらせば、その片鱗も垣間見えよう]
興味あんの?
良い彫師紹介するぞ
[そこまでではないだろうな、と思いながらの誘い文句。
社交辞令の域を越えないが、もしも本当に興味を示されたら紹介するつもりはある。上機嫌は、目の前の相手に還元しよう。食事が楽しく美味いのは、もちろん味だけが理由ではない。そう、考えているから]
(32) 2017/07/10(Mon) 22時頃