ぜぇぜぇ…ぐ、ゴォフォ…………
[全力で駆け出した彼はもう限界なのか、少しずつその走る速度は遅くなっていき、最後には膝から崩れ落ちた**]
ぜぇぜぇ…ごふごふ…
だ、だめだ、あたりが歪んで見えてきやがった………
く、くそ…あいつが、あいつが俺の帰りを待ってるんだ……
ユージンだってきてるんだ…。例え千本の剣がユージンに襲いかかろうとしたとしても守ってやらねーと…
[最後の力を振り絞ってもう一度立ち上がろうとするヒュー。
一度身体を起こすことが出来たかと思ったのもつかの間、彼はそのまま倒れこむ。
最後にみた景色はチムニーランドのシンボルとも言える城の前で幸せそうに笑う自分と真っ白なドレス姿の婚約者…似合わない白のネクタイをしてそれを祝福するユージン………ではなく、真っ白な防護服に身を包んだ何人かの人間だった]
(32) 2017/05/20(Sat) 10時頃