― 回想・いつかの訓練場 ―
お前ら。暇なら相手しろ。
[キルロイはその日不機嫌だった。
昼食は好物のカツカレーだった筈が、予定を変更されてただのカレーになっていたのだ。
あるとないとでは大違いだというのに。
鬱憤を晴らそうと訓練場に来たら、二人が壁に追い詰めるようにして一人を小突いたり、雑音レベルの悪態を吐きかけている。それもさらに気に食わない。>>20
無造作にハーフパンツとパーカーを脱いで、片隅に投げる。
胸下までのノースリーブ、サイクルパンツのような形状のアンダー。彼の対魔忍服は、黒一色だ。]
そんなクソみてぇな暇つぶししてんなら、来いよ。
てめぇらなら複数でも負ける気しねぇな。
[キュ、と訓練場の床を踏み鳴らし、戦闘準備は整った。
普段から目つきが悪いと言われている顔で睨みつけると、安い挑発に顔色を変えた男たちが向かってきた。]
(31) 2016/06/04(Sat) 10時頃