[病院に着けば、人ではない別の何かが出そうな雰囲気に口元を引き攣らせる。お化け屋敷よりもずっと怖くて、数歩近くにいた誰かに近寄った。]
っ…!
(…ああ…もうやだ)
[着信音が鳴れば、眉を顰めて音を止めた。どうせまた、業務連絡の様に淡々と誰かが誰かを手にかけましたと告げるメールだろう。
また知る名前が載っていたら、もしもそれが友人だったら。そう思うと、気が重い。
端末を取り落とす音>>3:194に顔を上げる。また彼の知る人なのだろうか。
少ししてなんでもない様子で端末を拾う背に、それを問うこともできず。無理をしているのではないかと、心の何処かで気付きながらも確認する術は無かった。]
(……見なきゃ、ダメかな)
[人が命を落とす瞬間はまだ見ていない。死亡通知を見るだけで、色んなものがガリガリと削られる気がする。
端末を手にしたまま、流が溜息を吐くのを聞けば「どうしたの」と問うだろうか。なんでもない、と返されればそれ以上は聞かなかったろう。]
(30) 2014/06/17(Tue) 23時半頃