ホリーさん、どいてくださいなのです。
ミームは、オスカー君を倒さなければならないのです。
もし、邪魔をするなら、オスカー君を庇うなら、ホリーさんは、人間側じゃないのです。
魔族側なのです。
[無駄打ちした回復魔法のせいで、魔力はすっかり空っぽで、簡単な回復魔法一つ使えない。
それでも、ミームは戦うつもりだった。
うっすらと微笑んで]
ああ、学科が違うから、ご存じなかったかもしれないのです。
ミームは、実は魔法学科と関係のない項目の方が、成績が良いのです。
[心の評価はAだ。だからミームは折れない。折れたりしない。
勇者学科の基準もクリアしている。それなのに魔法学科を選んだのは、なによりヒーラーとしての素養が高かったことに加えて、運動神経は抜群だが、致命的に非力だという見過ごせない問題があるのだが、そのことについては口をつぐんでおく]
(30) 2015/04/26(Sun) 12時頃