ー朝・自宅ー
[その朝。高い所から、遠くへ、当然この家だって経由して、音が飛んでいった。セシルはトーストにブルーベリーのジャムを塗りたくって食べながらそれを聞いていた。]
なんのおと?
[音がなった高さを考えると、あの塔のてっぺんが鳴ったと考えるのが自然だ。そう伝えれば、セシルは表情を輝かせた。]
二年間居て、初めてだね。特別な日だろうか?
みにいこう。
ねえリーくん見に行くよね。
[尋ねるわりには合意なんか聞きゃしない。そしてリーくんじゃなくてリオン・ベイリアル・キャクストン・ダフ・ヘイリオット・カーニー・エアトン・アディ・アディントンである。そんな文句だって聞かないのだ、セシルはトカゲをひっつかんで外に出た。そうしてけっこう、歩いた。]
……。塔は見えるのに遠いね。
[でかい建造物を目指して歩くのにぜんぜんたどり着けない。良く有る事である。決してこれは魔法で着けないわけではないのだ]
(30) 2011/09/22(Thu) 14時半頃